【知育ママ必見】幼児早期教育が脳を壊す可能性

子どもの脳は3歳までで本当に成長するんだなぁ!

その頃の環境を整えてあげるのが保護者の役目やよ

よーし!しっかり先取り教育するぞ!

あ、でもちょっと待って!
間違った教育をすると、成績が悪くなったり、将来の犯罪率の増加に繋がることもあるんやよ!

幼少期の豊かな会話がある環境下で育ったかどうかが、将来の学習の到達度との相関があることは、下記の記事で紹介しました。

しかし、幼少期からの「英才教育」や「早期教育」の弊害も明確になっています。

早期教育が原因で、最終的に成績が悪化したり、犯罪率が増加したという調査事例があるのです。
幼児期から厳しく「勉強しなさい!」と言うことは子どもの正しい発育を促しません

まずはこれらの調査事例を見てみましょう。

目次

調査事例1 1970年代 ドイツ政府 幼稚園での早期教育

1970年代、知識社会の到来を受けて、ドイツ政府は下記の研究をしました。
「勉強中心の幼稚園」と「遊び中心の幼稚園」の子どもたちを、長期にわたって比較する調査を行いました。

その子ども達は、最終的には「遊び中心の幼稚園」の子ども達より読書や算数で劣ってしまうことが確認されました。
さらに、社会性や感情面でも、集団の中でうまく立ち回りにくくなることが明らかになったのです。

この結果を受けて、ドイツ政府はその後、幼稚園に“遊び”を多く取り入れる方針に回帰しました。

遊びの中で学んでいくんやね

ドイツでボードゲームが盛んな理由かもしれないな!

調査事例2 米国 アフリカ系アメリカ人の貧困家庭での調査

「知識中心のプリスクール」と「遊び中心のプリスクール」での調査を行いました。

小学校に入学時には、「知識中心」の子ども達の成績は、「遊び中心」の子ども達より上回っていました。
しかし、驚くべきことに、小学校4年生になると、これが逆転してしまいました。

就学前に勉強をさせると、後で勉強が出来なくなる?
そんなことある?

勉強よりもまず、子どもとの向き合い方を考えていくべきなんよ

調査事例3 1967年 米国 ミシガン州の貧困地域

「遊び中心の保育園」と「遊び中心で大人も介入する保育園」、そして、テストで読み書き算数などを教える「知識中心の保育園」の3つに分けて調査しました。
この調査では、家庭でも保育園と同じような姿勢で接するように親に指導をしていました。

結果は、他の調査と同様に、小学校に入学した時点では「知識中心の保育園」の子ども達が学力が優位で、その後すぐに差はなくなりました。

この調査の面白いところは、それ以降の追跡調査の結果です。
子ども達が15歳になった時点と、23歳になった時点での状態を追跡調査しました。

それぞれのグループ群の比較で、これらの年齢において、学力の到達度に差異は認められませんでした。

しかし、社会性や自己制御の面で、大きな差が認められたのです。

15歳の時点では、「知識中心の保育園」出身のグループの子どもたちでは、不正行為を行う子どもの割合は、他のグループの2倍もありました。

さらに23歳の時点では、「知識中心の保育園」出身のグループの子供たちは、犯罪者になる確率が、他のグループに対して約3倍となっていました。

早期教育の悪影響

これが、早期教育の弊害です。

小学校に上がるまでの期間で、自由に活動することを許されず、勉強させられた子どもたちは、自己制御機能の発達が未熟であり、犯罪率という形で表れてしまいました。

犯罪にも繋がるって恐ろしいな…

自分の情動が抑えにくくなるんやね

年齢に合った環境が必要なのか

調査事例4 日本 お茶の水女子大学 就学前の園児

日本では、お茶の水女子大の平成21年度の調査結果があります。

先取り準備教育をする「一斉保育型」と、子ども中心で遊びの時間を多くとる「自由保育型」の幼稚園や保育園の園児を対象に、読み書きや語彙力にどのような差があるか調査しました。

その結果、読み書きには差が見られませんでしたが、語彙は、遊びの時間を多く取っている「自由保育型」の子どもたちの方が高いという結果が得られました。
更に、語彙は、年上になればなるほど、差が開いていきました。

つまり、遊びを推奨された環境では、子どもたちが自分から「知りたい」「やってみたい」「コミュニケーションを取っていきたい」という好奇心が育ち、子どもの能動的な行動が影響していたということです。

遊びを通した試行錯誤が、子どもの一番の成長と学びなのです。

勉強してる側で語彙が少ないのは意外だわ

自分から「もっと知りたい!」と思えたものじゃないと、人間は吸収しないんやね

それは大人であっても同じだな

調査結果のまとめ

上記の調査結果より、就学前に「早期教育」を強いられた子どもたちは、好奇心は抑えられ、新しく行動する意欲は低下するため、社会性が低下してしまう傾向が認められました。

「早期教育」をしている保護者の中には、子どもに遊ぶ時間を与えない人もいます。
「遊ぶ暇があったら勉強しなさい」と言ってしまう親もいます。

このような環境の子どもたちは、幼児期に人と交わる訓練が不十分であり、協調性や人に対する思いやりなどの社会性が低い状態です。

感情を抑制するのも難しく、人とコミュニケーションを取ることもままならないのです。
そのため、米国の調査結果のように、将来の犯罪率が増加してしまうのです。

その子自身の想いを尊重せず、周りのエゴで勉強させたことが原因なんだな

子どもの想いをくみ取ったり共感して、興味があることへの体験を増やしてあげるんやよ

子どもにとって価値のある英才教育というは、知識を叩き込むことではありません。

ただし、早期教育それ自体が悪いというわけではありません。
悪いのは、子どもの心を抑圧して、親や周囲の大人のエゴで教育をさせている状況です。

※下記の記事に、フラッシュカード教育(早期教育の一つ)のメリットデメリットをもとに、我が家で導入しないことを決めた理由をまとめました。

さいごに

以上の調査から明らかになったことは、幼児期には知識を詰め込むより、遊びでの中で「非認知能力」を高めることが非常に重要ということでした。
ここで言う非認知能力とは、自尊心、忍耐力、社会的スキル、他者への思いやりなど、社会的に必要な能力のことです。

これらは、子どもたちの自発的な「遊び」の中で培われていきます。
そしてこの能力は、幼児期に培うのが良いとされています。

そのため、【親が子どもの興味があることに関心を持ち、対話をする中で、社会的に必要となるそれらの能力を育てていく】必要があります。

心も身体もバランスよく育て、良い体験をしてもらえるような環境を整えていきたいですね。

参考記事
Peter Gray Ph.D.
Freedom to Learn Posted May 5, 2015
Early Academic Training Produces Long-Term Harm

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