ママー!Youtube見たいー
子どもにスマホとか見せ過ぎない方がいい気がするけど、どうなのかにゃ?
2022年の研究でも、それを裏付ける結果が得られたんやよ
テレビだけでなく、スマホやタブレットは、一般の生活になくてはならない存在です。
しかし、幼少の時期にそれらの画面を長時間見ていた子どもは、記憶力の低下だったり、衝動を抑えられなくなったというデータが得られました。
幼児期の環境が、その後の人生に重大な問題を与える可能性が高いということです。
【長時間】画面を見ていた、と表現しましたが、実際にはほんの1時間であっても重要です。
たった1時間…と思ってしまうかも知れませんが、それが大きな問題につながることが示唆されました。
この記事では、研究の結果とともに、米国小児科学会が示しているガイドラインを紹介したいと思います。
1. 研究の概要
研究目的:米国小児科学会が提示しているガイドライン(下記参照)が、本当に24ヶ月児の実行機能向上につながるのかを検証するため
引用元:米国イリノイ大学 https://news.illinois.edu/view/6367/702754550
米国イリノイ大学の研究では、356人の幼児を対象とし、画面を見せている時間、運動の時間、食事の習慣についてデータを収集しました。
この研究での画面とは、スマートフォン、タブレット、テレビ、パソコンなどを指します。
生後24ヶ月の時点でのデータを含む「5年間のデータ」を統計分析したところ、下記の結論が得られました。
2. 研究結果
1日のうち画面を見ていた時間が60分以上だった子ども
画面を1日に60分以上見ていた子どもは、下記のような状態だったことが判明しました。
- 記憶力が低下した
- 感情的な反応を制御しにくくなった
- 衝動を抑えられなくなった
- 自分の考えを計画したり整理しにくくなった
- タスクを切り替える際、注意を向ける対象を適切に切り替えられなかった
悪いことしかないにゃ…
1日のうち画面を見ていた時間が60分未満だった子ども
一方で、画面を見ている時間が1日あたり60分未満の環境で育った子どもは、自分自身の認知をコントロールする機能が著しく高いことが明らかになりました。
これは、自分自身で、いま集中力を何に向けるべきかを自分で考え、それを制御する能力です。
この能力は、人生において非常に重要なスキルであり、それ以降の学習機能と大きく相関が得られます。
幼児期に画面を長く見てると、その後の人生において恒久的にマイナスの影響があるんやね…
3. 結論
画面を見ている時間は、座りっぱなしの時間となり、それが影響しているということがわかりました。
この結果から、米国小児科学会のガイドラインが提示する内容(下記参照)は、非常に的を得ていることが裏付けられました。
幼児には、必要な適切な運動の時間が必要でもあります。
しかし、一日の時間は有限であり、特に幼児は睡眠の時間が成人より長く必要です。
幼児が起きている時間は、とても貴重なもの。
この時間に、スマホなどの画面を見せていると、大人が思う以上に悪影響を与えてしまいます。
画面を見ている時間が伸びることで、豊かな会話のやりとりの時間が減少していることも、上記のような結果に繋がりました。
やっぱりスマホに頼るのは良くないにゃ…
幼児にとっての1時間は、成人の1時間とは比べ物にならないほど貴重なんよ
でも家事とかしなきゃいけないし…
Youtubeとか見てもらって自分の時間も作りたいにゃー
4. 米国小児科学会からの勧告
米国小児科学会(American Academy of Pediatrics, AAP)では、子どもへの投資が最重要であると考えています。
下記の年齢層の子どもに対して、明確なアクションを提示しています。
この指針はかなり参考になるよ
生後すぐ:絵本の読み聞かせを始めましょう
2014年に、米国小児科学会は、生後すぐに絵本の読み聞かせを開始するように勧告を出しました。
新生児は、焦点を合わせることが出来ないのは事実です。
しかし、徐々に20~30cmの距離に焦点が合うようになってきます。
「焦点が合わせられるようになってから始めよう」ではなく、読み聞かせは生まれた日からの習慣にしていくのが良いです。
親が自分の生の声で子どもに語りかける、その触れ合いが、赤ちゃんとの信頼関係の、最初の基盤を作っていきます。
生後0ヶ月から18ヶ月まで:画面は、家族とのビデオ通話のみ可能
幼児に、Youtubeなどを見せながらスーパーで買物をしている親を見かけたことはありませんか?
一方通行での動画では、言葉や知識は多少学べるのは事実です。
しかし、重要なのは、子どもがこれからの社会で生きる術を学べるかどうかです。
子どもは、会話、対話によって社会性を学んでいきます。
会話では、相手がいて、その相手が自分の言動に反応します。
自分がなにかアクションして、相手がそれに「反応」してくれる。
この「反応」が、学びにとって何よりも重要です。
以上のことから、生後18ヶ月までの赤ちゃんは、『画面の中で映っている相手が、自分に反応するような状況でのみ使用できる』としています。
そしてそれは『家族とのビデオ会話』というわけです。
子どもがスマホ以外のもので遊んでもらえる環境を用意するのが大事だにゃ!
生後18ヶ月から24ヶ月まで:画面は、大人と一緒に教育番組のみ可能
生後18ヶ月から、スマホやタブレットなどで動画を見せてOKになります。
ただし、教育番組のみで、大人と一緒に、という制限付きです。
子ども一人で見てしまうと、会話が成り立ちません。
親は、子どもが何に興味を持っているのか横で観察し、声をかけましょう。
そして、子どもの好奇心の輪を広げられるよう会話をして、質問をしていきましょう。
2歳から5歳:画面は、1日に最大で1時間まで
2歳以上になると、徐々に人間の生活の基盤が出来てきます。
テレビやスマホなどを活用して、教育番組を視聴することも出来ます。
しかし、一日に画面を見ているトータルの時間は、1時間以内にしましょう。
理由は、前に述べた研究の結果が示す通り、様々な悪影響を及ぼすためです。
画面を見る以外の『体を使った活動が出来る状態』を、親が作ってあげましょう。
スマホ以外のもので遊んでもらうってすると、体を使えるはずやよ!
確かに!
積み木やブロックで手指を使ってもらうのも良いトレーニングになるにゃー!
3歳までの環境が、それ以降の人生に大きな影響を与えるということは、下記の記事で記載しました。
子どもの、二度と取り返すことはできないその重要な期間を大切に過ごしていきたいですね。
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5. 研究の引用元
イリノイ大学 アーバナ・シャンペーン校
運動学・地域保健学教授 ナイマン・カーン氏
More physical activity, less screen time linked to better executive function in toddlers, study finds