・子どもには行きたい道を進める力を身に着けて欲しい
・できれば頭がいい子になって欲しいな
・幼児教室に通わせたほうが良いのかなぁ?
我が子には、将来どんな道を選んでいたとしても、ただ幸せになってほしい。
親は我が子に、そう願うものですよね。
自己実現するためには、選べる選択肢が広いほうが良いはず。そして、人生の選択肢の幅を広げるためには、頭がよいほうが多少なりとも有利な時があるのは事実です。
頭が良い子に育つための
コツはあるんでしょうか?
それを考えるにあたり、「プレイフル ラーニング」という研究結果がとても役に立ちます!
今回は、日本で行われたこの調査の結果から「頭が良くなる子育て」について深堀りし、就学前にどのような関わり方をしていくのが良いか考えてみましょう。
1. プレイフルラーニング 調査概要
この調査は、お茶の水女子大学の内田伸子名誉教授らの研究者とベネッセが立ち上げたものです。
内田伸子名誉教授は、乳幼児から大人までを対象にした発達心理学の第一人者。そして、学習関連の一流企業「ベネッセ」がタッグを組み、保護者が幼少期にどのように子どもと向き合っていたかを調査した研究です。
1000人以上の保護者にアンケートを取ってデータ収集しており、非常に信憑性の高いデータとなっています!
2. 難関突破者が持つ「集中力」
この調査により、難関突破者は、そうでなかった方との違いが明らかになりました。
まず難関突破者は、そうでなかった方と比べて、小学校就学前の段階で「集中力」が非常に高かったことが判明しました。
確かに、勉強するには自分自身の集中する先を自分で決める、という自己コントロール力が必須ですよね。
更に、難関突破者が持っていたその「集中力」は、小学校➡中学校➡高校になるにつれて、更に高まっていったことが分かりました。一方で、難関突破できなかった方には、その集中力の高まりは認められませんでした。
以上より、まず重要なのは、小学校の入学時点での「集中力」です。
学校のスタート時点で、集中力を持っているかどうかで、それ以降の学習にも大きく影響していきます。
では、どのようにこの突出した集中力を身に着けたのでしょうか?
3. 熱中体験が作る「集中力」
更に、難関突破経験者の方は、小学校入学前までに、夢中になる体験、熱中体験が「たくさんあった」ということが分かりました。就学前までに、時間を忘れて夢中になるコトやモノがあり、「勉強ばかりしていたわけでもなかった」ということでした。
勉強ばかりさせていたわけではないんですね!
ここまでの結果をみると、どのように子育てをしてきたのか、徐々に見えてきますね。
4. 「集中力」を高める子育てとは?
更に、この難関突破力と、小学校就学前の遊びには、相関関係がある事が分かりました。
難関突破経験者の親は、「遊びを重視」している、ということです。しかし、ただ遊ばせるだけではありません。
「就学前のお子様の遊ばせ方」に関する設問について、難関突破経験者は「遊びに対する子どもの自発性を大事にした」、「子どもの思いや意欲を大切にして遊ばせるようにした」という回答が多く得られていました。就学前の時間で、どれだけ「集中」できる環境を作ってあげるかが重要です。就学前に「集中」した経験、これが将来の「集中力」に直結していることが分かります。
また、「子育てスタイル」で分類したところ、難関突破経験者の多くは、子ども自身が考える余地を与えるような援助的なサポートをする「共有型」でした。
しかし、難関突破できなかった方の親は、大人目線で介入し子どもに指示を与えてしまう「強制型」の子育てスタイルでした。「強制型」の育児をされた子どもは、自分で選択する経験が少ないです。そのため、何かに没頭する時間が得られず、集中するという経験がしにくいと考えられます。
5. 難関突破者の親の子育てのコツ
調査の結果からも、難関突破者の親が子育てで、どのように子どもと接していたか、傾向が見えてきますね。
ここでは、難関突破者の親に共通している育児のコツ3つを見てみましょう。
コツ1. 遊びに集中している時は声をかけない
例えば、子どもが、積み木や車のおもちゃで遊んでいて、集中していることがありますよね。その時は、静かに見守りましょう。
子どもが、遊びにどれだけ集中できるかが重要です。自分で遊んで、色々失敗して新しいことを試すプロセスを大事にしましょう。
また、子どもは困ったときに、周りに助けを求めます。その時にはしっかり助けて、信頼関係を作っていきましょう。
ただし、助けるといっても、親が子どもに答えを教えては学びがありません。そのため、一緒に探していくような声かけをしていきましょう。
例えば…
積み木をしている子どもが
すぐ崩れちゃう…
もっと高く積みたい!
と悩んでいるような時があるとします。
そんな時、大人が
こうすればいいんじゃない?
と高く積めるやり方を見せてしまえば、子ども自身がやり方を発見する機会を損失してしまいます。
そこで、
高く積みたいんだね!
じゃあどんなやり方があるか、一緒に考えてみよう
と、子どもの目線に寄り添って、時間をかけて一緒に発見してみましょう。
答えを出すことに焦らないのが大事ですね。
コツ2. 「勉強しなさい」と言わない
「勉強しなさい」と親に言われて勉強をしている子がいるとしましょう。その子は、親に認められたくて、怒られたくなくて、やっている状態ですよね。決して、自発的に行動しているわけではありません。
これを繰り返すことで、子どもは承認欲求で行動するようになります。他人が承認してくれるから、行動する。
承認欲でしか行動できない状態になってしまうと、やがて自分で未来を選択できない人間に成長します。他人が敷いたレールの上を歩くことでしか安心できない、という状態です。そうなると、主体的に行動する勇気が湧きにくくなってしまいます。
親が子どもを「まだ未熟だから」と思って接していては、自立を促すことは出来ません。
だから「勉強しなさい」と言うのは絶対にNG。
自分の意志で学ぶ子でなければ、難関突破する力はありません。
コツ3. 一方的に「ルール」を作らない
世の中には、親が一方的にルールを作ってしまう家庭があります。
例えば、高校生や大学生になっても、門限がある家庭があったりします。その門限が、子どもも話し合って決めたものであれば問題ないのですが、親が勝手に決めた「門限」の中で生活している子どもも中にはいます。
親が一方的に決めたルールの中で生活するのは、自立を促しません。ルールを作るという場合には、子どもと相談して決めましょう。決めごとを作るときには必ず、子どもを巻き込むことが大切です。
親が一方的に決めるのは、なぜ良くないのか?
それは、相手とのコミュニケーションを放棄しているということになります。これは、単に横着です。
子どもに対して、会話を端折って一方的に楽をする姿勢を見せていることになります。そういう姿勢を見て育った子どもは「社会では、立場が違えば、一方的に決めてしまっていいんだ」と感じるようになります。そうすると、社会に出てもその世界の見方から抜け出しにくくなり、コミュニケーションに弊害を生じさせるリスクがあるのです。
組織で、リーダーだからと言って仲間の意見を考慮せずに一方的に意思決定をしてしまったら、信頼されるでしょうか?
一緒に話し合い、自分で納得したルールだからこそ、自分で守るのです。
一方的に決められるばかりでは、反抗したくなりますよね。
だからこそ親は、子どもに、「コミュニケーションにより、お互いが納得できる案を見い出せる」という経験をさせてあげましょう。
もちろんこれは、就学前の子どもにも当てはまります。
一方的に保育者がルールを作ってしまうことは、子どもの自律も自立も促さないのです。
92歳の現役保育士が伝えたい 親子で幸せになる子育て
2019年に出版された、「92歳の現役保育士が伝えたい 親子で幸せになる子育て」という本があります。
この本では、ある栃木県の保育園の運営について書かれています。この保育園は、「奇跡の保育園」と言われることもあるようです。
ここで保育士をしている大川繁子さんは、出版当時92歳で、今でも現役の保育士さん。大川さんはこれまで60年以上子育てに携わっており、常に学びよりよい保育とはなにかを考え、そして実践している方です。
この保育園は、他の保育園とはかなり違った保育をしていると感じます。
例えば、下記のようなことを実際に実践しています。
- みんなで一緒に、ではない
- 自分のことは、自分で決める
- お昼寝は強要しない
- ルールは園児が決める
- 園児に命令しない
保育士は、園児に「○○してね!」とは命令しません。ルールも、園児が決めることになっています。
例えば「自分のことは、自分で決める」ということを掲げており、これを昼食でも実践しています。
この保育園では、食事は、なんと毎日バイキング形式!
だから子どもは毎日、好きなものを、好きなだけ食べられます!!
一人一人が、自分で自分の健康を考え、食べるものを決めるという練習を、保育園の中でしているのです。
自律の練習が出来る機会が与えられている、ということです。
食べ過ぎたら体調が悪くなる、という感覚を、いち早く子ども自身が掴めるように、周りがサポートしていくのです。
いやいや待ってよ!
さすがに就学前の子に、そんなことさせるのはまだ早いだろ!
保育者がしっかり決めてあげないと!
そう思う方も多いかもしれません。
でも、子どもは自律できる力を持って生まれてきているのです。大人がそれを信じなければ、子どもはいつまでも、自律する機会を与えられません。機会がなければ、その力を育てることは出来ません。
だから周りの大人たちは、子ども自身の主体性を信じ続けるんです。
周りが信じて、そういった機会を提供していくからこそ、自分で考えて色々な経験をし、子どもが自律して、自立することが出来るようになります。
この保育方針、賛否両論あるとは思いますが、私にとっては非常に参考になりました。というか読んでいて、私自身が子どもの力を信じていなかったということに気づき、涙が出ました…
凝り固まっていた私の考えを大きくほぐしてくれる一冊になりました。笑
↑この本のレビューですが、なかなか良いです。(Amazonでの口コミは驚愕の★4.7)
私も、この右下の方と同じ感想を持ちました。笑
私の考え方を変えてくれた一冊なので、ご紹介させていただきました。
6. さいごに
いかがでしたでしょうか?
難関突破者がどう育てられたかという調査をみると、傾向がありそうですね!
私たちも、今育児に従事する身として、こういった大先輩たちの有難い声を参考にし、育児に取り入れていきたいと考えています。
時間は限られているので、なんでもかんでもは出来ません。笑
なので、ポイントを抑えて子どもと接していきたいと思っています。
ご覧いただきありがとうございます😊
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