【衝撃】言葉が発達しなかった子ども達の実例

世界では、様々な経験をした人がいます。
その中でも、動物によって育てられ、その後に保護された子どももいます。

この記事では、動物に育てられた人間の子どもについて、調査しました。
そして、様々な年代や国の野生児について調査した結果、意外な共通点があることがわかりました。

世界には動物に育てられた子っているらしいよな

うん。サル、オオカミ、犬、、
色々な生き物が人間を育てた事例があるんやね

その野生児たち、人に馴染めなかったって聞いたことがある
きっと野生児でいた期間が影響しているんだろうな

いや実は「人と離れていた期間」ではなく、幼少期に人と接した経験があるかどうかが重要なことがわかったんよ

この記事の結論
✔ 幼少期に言語を聞かないと、その後に言語を理解できない
✔ 幼少期(特に3歳まで)に言葉を聞く経験は発達に大きく影響する

目次

1. 実例:動物に育てられた野生児10人

この記事では、動物に育てられた子どもたち10人について、経緯を調査しました。
そして、その子たちが動物から保護されたあと、人間社会に溶け込めたかどうかを確認する指標として、言語の理解が可能か発話ができるかを調べました。

人間の社会では、言葉によるコミュニケーションがあるかどうかで、思考のレベルが非常に影響するためです。

名前動物野生児
だった
年齢
言語
能力
サニチャーオオカミ0~6歳なし
不明ヒョウ2~5歳あり
チャップマンサル5~10歳あり
ロドリゲスオオカミ7~19歳あり
ダニエルヤギ0~8歳なし
セブンヤサル3~6歳あり
マラヤ3~8歳あり
ベロチンパンジー0.5~2, 3歳なし
カルダラー4~7歳あり
プニン―――8~27歳あり
世界の野生児(10例)

そして、この10人の言語能力について調査したところ、ある共通点が見つかったのです。

まずは、この10人それぞれの事例を見てみましょう。

1867年 サニチャー(インド、オオカミ)

記録が残っている中で最も古い野生児は、インドのダイナ・サニチャー、オオカミ少年です。
この少年は、子供の頃にジャングルに捨てられていたと考えられており、推定6歳で、オオカミの群れの中にいたところを、ハンターが発見しました。

保護されたあと、サニチャーと命名され、孤児院での生活が始まりました。
発見当初は四つん這いでしたが、直立歩行ができるようになりました。その後、喜怒哀楽の表現が出来るようになりましたが、言葉を話せるようにはなりませんでした。

1912年 (インド、ヒョウ)

1912年に、インドで、メスのヒョウに2歳の少年がさらわれ、その3年後に、ハンターが5歳になった少年を発見しました。
発見当初、少年は野生化しており、四つん這いで、周りのものに噛みつき、話せずに唸り声を上げるのみでした。
しかしこの少年はその後、二足歩行と言葉を覚えることができました。

1959年 チャップマン(コロンビア、サル)

コロンビアの少女マリーナは、5歳で誘拐され、ジャングルの中に捨てられました。そして、10歳ごろまでノドジロオマキザルと生活していました。
保護された当初、彼女は言葉を完全に忘れていました。
しかし、その後で言語を思い出すことができ、結婚して子どもにも恵まれました。

1965年 ロドリゲス (スペイン、オオカミ)

ヤギ牧場で生活していた少年マルコスは、7歳の頃に牧場の主人が亡くなってしまったことがきっかけで、そこから約10年間オオカミとともに暮らしました。
19歳の頃に彼は保護されましたが、長い年月をオオカミと過ごしており、そこから50年以上経過したあとでも、オオカミと暮らしていた時の幸せを思い出す、と語っています

1990年 ダニエル(ペルー、ヤギ)

1990年に、推定8歳の少年が、ヤギの群れから保護されました。
彼はそれまでの8年間、ヤギの乳で生き伸びてきたと考えられました。

保護されてから、ダニエルという名が与えられましたが、言語能力は全くありませんでした。
しかし、ヤギとの会話はできたと言われています。

これまで様々な動物が人間の子を育てた事例がある

1991年 マラヤ(ウクライナ、犬)

両親のアルコール中毒とネグレクトのため、ウクライナの少女オクサナ・マラヤは、3歳から8歳までの間、犬小屋で住み犬と暮らしました。
保護された当初、四つん這いで、犬のように吠えながら威嚇していました。
完全に人間ではなく犬でしたが、しばらくして人間の言葉を覚え、会話もできるようになりました。

1991年 セブンヤ(ウガンダ、サル)

ウガンダの少年ジョン・セブンヤは、3歳の頃に、なんと父親が母親を殺すのを目撃し、家を飛び出しました。
ジャングルに逃げ込み、それ以降はアフリカミドリザルに育てられました。
6歳の頃、地元の女性に発見されて保護されました。
この少年はその後、読み書きや人間文化を学んでいきました。
そして、美しい声を持っていたことから、アフリカの聖歌隊に所属し、イギリスへツアーにも行きました。

1996年 ベロ(ナイジェリア、チンパンジー)

ナイジェリアの少年ベロは、生後6か月ほどで捨てられ、推定2~3歳ごろに森の中で発見されました。
本来であれば一人では生きていけない状態でしたが、チンパンジーが拾って育てていたと考えられ、保護されたあとにベロは、チンパンジーの仕草を多く見せていました。
発見から6年経過後も、チンパンジーのような行動を見せており、また、人間の言葉を喋れるようにはなりませんでした。

2002年 カルダラー(ルーマニア、犬)

ルーマニアの少年地ライアン・カルダラーは、2002年に森の中で発見され、保護されました。
彼が4歳の頃、父親からのDVにより母親が家を出て、彼自身も逃げ出しました。
7歳の頃までの3年間、彼は野良犬とともに生活していました。
保護された当初は、犬のような仕草が多く見られましたが、保護から5年語には人間らしい生活を取り戻し、もできるようになり学校に入りました。

2007年 プニン(カンボジア)

カンボジアの少女ロチョム・プニンは、8歳の頃にジャングルで行方不明になっており、そこからなんと19年間もジャングルで生活していました。
2007年にジャングルの中で彼女が発見され、保護されました。
発見当初にプニンは、簡単な単語しか話すことが出来ませんでしたが、2010年には更に言葉を話せるようになりました。

壮絶すぎる人生だ。。
ただ、保護されてからどうなったかは、人によって全然違うみたいだな

2. 結果:幼少期の経験が言語能力に影響

これら10人のうち、3人(サニチャー、ダニエル、ベロ)は、保護されてからの人間の言語能力を習得できませんでした。

この3人には、共通点があります。

3歳までの期間に、人間と過ごす期間が無かったということです。

一方、これら10人のうち、最も長い期間、人と離れていたのは、カンボジアのロチョム・プニンです。
プニンは19年もの間、人と関わらずにジャングルで暮らしていました。
それでもプニンは、保護されてから言葉を話せるようになっていきました。

それはプニンが、幼少期を人間と過ごし、言葉を覚えていたからです。

これらの情報を踏まえると、野生児が保護されてから、言語を話せるかどうかは、人と接しなかった期間ではなく、幼少期に人と接していたかどうかで決まることがわかりました。

名前野生児
だった
年齢
言語
能力
サニチャー0~6歳なし
不明2~5歳あり
チャップマン5~10歳あり
ロドリゲス7~19歳あり
ダニエル0~8歳なし
セブンヤ3~6歳あり
マラヤ3~8歳あり
ベロ0.5~2, 3歳なし
カルダラー4~7歳あり
プニン8~27歳あり
3歳までの期間で、言語能力の有無が決定する

脳の発達の記事にも記載しましたが、人間の脳は、幼少期に著しく発達します。
脳の中でも聴覚をつかさどる側頭葉は、生後6ヶ月から24ヶ月の間に大きく発達します。

その期間に、人間との会話がなかった場合、脳は人間の言語の音の聞き分け能力は不要であると判断します。
不要と判断された神経細胞の繋がりは、幼少期に失われ、もう二度と取り戻せないのです。

3. 考察:3歳までの親子の会話を大切に

以前の記事で、先天性の聴覚障害で音が聞こえない赤ちゃんが、どのタイミングで人工内耳移植を行うかによって、言語能力を習得できるかどうかが決まってしまうという記事を書きました。

この野生児たちの事例も、まさにこれと同様です。

3歳までに人間の言葉を聞いたことがなかった野生児は、保護されてから、人間の言葉を聞いたとしても、音としては認識しますが、その意味をとらえることはできませんでした。

また、下記の書籍をにも3歳までの脳が、それ以降のすべてに影響するという、とても興味深い内容が記載されています。
私が育児をするにあたり、私に大切な指針を示してくれた本です。


3000万語の格差
参考文献

一般的にも非常に評価の高い本でもありますし、人間の成長の真髄が書かれていると感じました。

私は、これらの本は特に男性には読んでいただきたいと思っています。
理由は、父親がどれだけ赤ちゃんのこと、育児を正しく知ってもらい、子育てに向き合ってもらえるかによって、家庭の状況が大きく変わってくるからです。
そのためには、子どもは正しい環境があって初めて育つことを知っていく必要があります。

3歳までに、豊かな言葉で親と会話をしてきた子どもが身につける言語能力が高いことは言うまでもないと思います。

人間の3歳の時点での言語能力は、その子の最終的な学習到達度にも相関があることが分かっています。

子どもの3歳までの期間は、二度と取り戻せない大切な時期です。
この期間に、親子で充分な会話のキャッチボールをし、絆と信頼関係を作っていきたいですね。

合わせて「ターザン」や「サン」(もののけ姫)が話せた理由とは?もお読みいただけると、理解が深まるかも知れません。

4. 実践:我が家で実施していること

こういったことを踏まえて、我が家では、生後1日目から童謡を10曲以上毎日子どもに歌うことを続けています
幼少期の言葉やコミュニケーションが、それ以降の発達に大きな影響を与えることが、これまでの全ての研究が明らかにしています。

私は童謡を歌う際には、くもんのうた200えほん」を使用しています。

この本には、CDセットのバージョンもあります。
うたえほんにCDが2枚付いていて200曲分あるので、本だけよりも値段は高いです。

この本は選曲が非常に良く、懐かしいなぁと思う曲からあまり聞いたことがない曲まで幅広くカバーしてくれています。
また、全ての童謡に語数が記載されているので、その曲を覚えたら、子どもが何語を習得したかの目安にも使えます。

どのようなやり方で日続けてられているか、私なりに続けるコツをまとめたので下記の記事に書いてみました。

幼少期、特に3歳までのコミュニケーションを大切にしていきたいですね♪

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