私、アドラー心理学に興味あるんだけど、アドラーってどんな人か知ってるかにゃ?
うん!
アドラーはオーストリア出身のお医者さんだよ!
え!アドラーって心理学者と思ってたにゃ!
アドラーは内科医として仕事をする中で、人類の幸福とはなにかを考えつづけてきた、心の研究者でもあるんよ!
日本でも近年有名になってきたアドラー心理学。
これを提唱したのが、アルフレッド・アドラー(1870~1937)です。
この記事では、アドラーがどのようにこの心理学を提唱していったかをまとめていきます。
1.アドラー 略歴
まず、アルフレッド・アドラーの簡単な略歴を見てみましょう。
- 1870年 オーストリア ウィーンで生誕
- 1896年 ウィーン大学医学部卒業
- 1902~1911年 フロイトと共同研究
- 1912年 個人心理学会を創設
- ※1914~1918年:第一次世界大戦 軍医として戦場へ
- 1919年 児童相談所を開設
- ※1932年 人はなぜ戦争をするのか:アインシュタイン・フロイト
- 1934年 28ヶ所の児童相談所
- 1936~1945年 ナチスドイツのホロコースト
- 1937年 心臓発作で死去
軍医として戦争に従事したりもしてたんだにゃ!
アドラーは、様々な経験をもとに、世界初の児童相談所を作ったり、心理学を使って幸せになるための研究を進めてきたんやよ!
2.アドラー心理学は「使用」するための心理学
アドラー心理学を端的に表現すると、幸福を実現するための哲学となります。
アルフレッド・アドラーは、医者としての経験から心理学を学び、さらに戦争中の軍医として従事した経験から、どうすれば人は幸せになれるのかを突き詰めていきました。
心理学者として、フロイトとユングが有名です。フロイトは、無意識に言及しています。ユングは、さらなる深層にある普遍的無意識を研究していきました。
アドラーは、この2人と並ぶ同時代の心理学者です。この二人と比較して、アドラーが提唱した内容としては、どのように心理学を使うことで、人は幸せになれるか?という点に重きを置いています。
3.戦争と、人類の幸福
第一次世界大戦中、軍医として戦争に従事したアドラーは、病院に運ばれてきた患者が、再度兵役について戦場に戻れるように医師として判断する仕事をしていました。
大怪我をしたり、心に深い傷を負った患者に対して、国の目的のために再び戦場へ送り出さねばならない状況でした。
この悲惨な現実を目の当たりにし、「人々は、敵対をする必要がないのでは?争いがなくなるためにはどうしたらいいのだろう?」という考えをしていきました。
長く続いたこの戦争を通じて、アドラーは平和や幸福について考えを深めました。
いろいろな人種、ものの見方や理念、理想を持った人々と協力しあいながら、平和な社会を実現するためにはどうすべきか?
アドラー心理学は、幸福な社会を作るための人の「心」についての理論です。
まずは自分が、周りに貢献できるための行動を起こすこと、そのための勇気づけに関する内容となっています。
アドラーは、良好な人間関係を築くための、心理療法を作りました。
フロイトとは異なり、無意識も意識も全て分けずに考えよう、分割できない一個人としていることに特徴があります。分割できないことを「全体論」と呼びます。
この思想を共同体感覚、理論を基本前提・ライフスタイル論、それを可能にするための方法を勇気づけと言います。
4.終戦後の活動
戦時中の悲惨な状況から、アドラーは共同体感覚という思想づくりにたどり着きました。
終戦後、出身地ウィーンの教育改革の一環に、アドラーは世界初の「児童相談所」を作りました。
そこでは、「どんな子どもでも無料でカウンセリングをする」というコンセプトで作っていました。
このカウンセリングのおかげで、アドラーの思想は一気に知名度が高まりました。
児童相談所は、この後1934年には28ヶ所まで増やしていきます。
本の執筆作業、公演が増えていき、有名人となりアメリカの講演会にも招待されました。
英語が話せないアドラーでしたが、カウンセリングや公演がある激務の中でも毎日英語のレッスンを受け、英語力を必死で身に着けていきました。
原因論「英語が話せないから、公演を断ろう」ではなく、目的論「アメリカでも公演したいから、英語を覚えよう」と、目的論を自分で実践していますね。
アドラーは、自分を勇気づけていたんだと感じます。
その後、アメリカでも、アドラーの講義内容などをまとめた本「人間知の心理学」が大ヒットしました。
59歳のとき、新たなチャレンジとしてアメリカ移住を決意しました。
この歳での海外移住は非常に勇気ある決断ですよね!
晩年にも、時間を惜しまずにカウンセリングや公演に明け暮れ、67歳でその生涯を終えました。
アドラーは最期まで人々の幸福を考えて行動し続けていたんだにゃー!
5.アドラー心理学おすすめ本
アドラー心理学の入門書としては、嫌われる勇気(著:岸見一郎)、実践編としては、もしアドラーが上司だったら(小倉 広)がおすすめです。
また、個人的には、92歳の現役保育士が伝えたい親子で幸せになる子育てもおすすめしたい本です。アドラー心理学やモンテッソーリ教育をベースとした、具体的な保育園の運営が、非常に読みやすく書かれています。
あどにゃープロジェクトでは、アドラー心理学をもとにし、子どもとどう良好な関係を作っていけるか?対人関係を良好にするためのヒントを発信していきたいと思います。
これからも応援よろしくおねがいします!
一緒に学んで実践していきましょうにゃ!